伯爵の嘆き

長い時を生きていればそれこそ無数の嘆きが存在する。
そんな嘆きを少しずつ振り返ってみようか…



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SHINOBI
少し前に、親友のS氏が「伊賀鍔隠れ」の民になったということで、「SHINOBI」を観に行って来た。
なんでも、「伊賀鍔隠れ」の民とかになると、1000円で「SHINOBI」が観られるという。
定価の1800円では観る気もしなかったが、1000円ならいいかということで、横浜の109シネマーズへ。
「SHINOBI」はいろいろと話題になっていた映画なので、気にはなっていたのだが。

主演のオダギリ・ジョーは昔から好きだし、数少ない若手役者の有望株でしょう。
原作も日本で一番好きな山田風太郎ですし。
ま、いろいろと不安要素はかなりありましたが、観てみました。

最初の10分もしないうちに眠くなりました。
正直、面白さの欠片も私には感じられません。

大まかなストーリーは原作「甲賀忍法帖」と同じ。
徳川三代将軍の地位を、長年憎しみ合いつつも、400年間闘争を禁じられていた「甲賀卍谷」と「伊賀鍔隠れ」との闘いで決めるというもの。
「甲賀卍谷」が勝てば弟の国千代(後の忠長)を、「伊賀鍔隠れ」が勝てば兄の竹千代(後の家光)を将軍に決めるという。
双方5人の者を選出し、最後に生き残った者側の勝利となる。(原作は10人対10人)。
正確にはその前に頭領同士(甲賀の甲賀弾正と伊賀のお幻)の前哨戦がある。
お互いの頭領を殺され、次代の頭領として選ばれたのが甲賀弦之助と朧である。
が、彼らはその闘争が始まる前に、出会い、恋に落ちる。
出会ってから闘争が始まるまではそれほどの時間経過は無く、二人がどれだけ深く想い合ってるのか、さっぱりわからない。
原作では昔から二人は知り合いで、お互いの谷を行き来している恋仲で、皆が二人の関係を知っている。
恋に落ちていた二人ではあったが、長年の蟠りがある一族はノリノリになっている。
朧と闘いたくない弦之助は駿府城の家康の下に行き、この闘争の止めさせてもらうように旅立つ。
朧たち伊賀鍔隠れの5人はそれを追っていく。
その間に壮絶な死闘(ちっとも壮絶でもなかったが…)が繰り広げられる。
これが大まかなストーリーである。

登場人物を多く出せば、当然、それだけ時間が必要にはなる。
仮に10人であれば、1人のエピソードに10分費やすとして、合計100分は必要になる。
実に2時間の映画だとすると、ほとんどそれだけで終わってしまう。
1人づつのエピソードに割く時間が短ければ短いほど、その人物が描けなくなり、結果としていなくてもいいような人物に成り下がってしまう。
実際に映画では一人一人の戦いが派手で、無駄な殺陣ばかりで、死闘にも感じられず、あっという間に終わってしまう。
結局、強さがまるでわからない。
過去の山田風太郎映画「魔界転生」「伊賀忍法帖」でもそうであったが、最大の魅力である異能者としての人物が描ききれていない。
だから、作品の中で”元々、闘いに勝つ為に、毒体質にされたり、戦闘怪物にされた我々に平和の世でどう暮らせばいいんだ!”という類のセリフがあったが、映画に出てきた10人は甲賀の陽炎以外は普通に生きれるような気がする。
陽炎は全身毒体質で、毒の息を吐き、身体を重ねようとしても、その相手を殺してしまう。
さすがに彼女は平和の世でなくとも、生きてはいけないような気がするが。
他は別に不死身だとか、変装が得意だとか、鎌使うのが巧いとか、その程度の技である。
平和だろうが、闘争の世だろうが、大した差はないような気がする。
説得力がまるで無いのだ。
弦之助と朧との哀しい恋が描きたいなら、5人も出さずに、3人くらいでも十分である。
もっと二人に焦点を当てて、作るべきだったのではないかと。
原作を元に漫画「バジリスク」が大当たりし、同作品のアニメ化も行われ、「忍法帖」モチーフにした漫画も多く登場した。
「忍法帖」というブームに乗ったというだけだったのかもしれないが。

この映画は日本映画として画期的な個人的投資で作られている。
一口10万であるが、10万稼ぐのはそれほど簡単なことでもない。
かくいう私は投資してはいないのだが。
総制作費15億中、5億を投資で賄って作られた映画である。
10月末の時点で、興行成績14億。
主演が仲間由紀恵、オダギリ・ジョーの力でもってるとも言えるだろう。
話によれば、元本保証20億らしいが、今月で上映終了から考えると15億いくかどうからしい。
残りはDVDの売り上げとレンタルでの売り上げ次第ではあるが、どう考えても20億はいかないだろう。
個人的投資を考えて作るなら、それくらいちゃんと作って欲しいものである。
閃紅の伯爵 : 映画(私的感想あれこれ) : 20:33 : comments(0) : trackbacks(1)
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□film-navi〔フィルムナビ〕 : 2005/12/17 2:08 PM

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